【カードローン】複数社からの借り入れは可能?注意点を紹介!
カードローン会社はいくつもあります。複数の会社に申し込みをしたいと考えたことはありませんか?お財布事情ではどうしても必要なときもあるものです。ただ、複数の会社に申し込むには注意も必要です。
既に借入をしている人でも、条件を満たせば複数社に申し込みは可能です。
ただ、場合によっては難しいことも。どのような場合なら申し込みが可能なのか、注意点やデメリットはあるのかなど、本記事で紹介していきます。
複数社への申し込みは可能?借入件数が鍵を握る!
既に借入がある人でも、他社への申し込みは可能です。とはいえ、初めてカードローンを使う人よりも審査のハードルが上がることは確かですので、その点も踏まえて申し込みを考えるべきでしょう。
- 複数社からの借入を禁じる法律はない
- 返済能力さえあれば問題ない
- ただし可能かどうかは申し込み先の審査による
もともと、複数社からの借入を禁じる法律はありません。極端な話、返済能力があると認められ、カードローン会社の審査に通りさえすれば100社から借入をすることも可能です。
ただ、それはあまり現実的ではありません。やはり返済能力には限界がありますし、貸す側としても「こんなに複数の会社から借入をしようとするのは何か事情があるのでは?」と疑ってかかるはずです。
複数社に申し込んでいるかどうかは、カードローン会社側が審査の段階で把握します。信用情報機関に申し込みの記録も登録されているためです。登録されている信用情報をもとに審査がおこなわれるのは有名な話です。
- 5件以上の借入があると審査に通りにくい
もし現状で5件以上の借入があり、完済していないのであれば、審査ではあまり良い顔をされないと考えておいたほうが良いでしょう。「多数の借入が残っている」という状態は、貸す側にとって嬉しい情報ではありません。
「おまとめローンではなく通常のカードローンとして借入をしたい」という人なら、借入件数を5件未満にしてから申し込むほうが安心です。
総量規制以上は借りられない
複数社への申し込みは可能ですが、お目当てのカードローンを発行しているのが消費者金融であれば、総量規制を意識して申し込みを考える必要があります。
総量規制は「年収の3分の1以上を借入できない」という法律です。たとえば年収が300万円の人なら100万円までが限度になります。
この限度は「1社からの借入」ではなく、「貸金業者(消費者金融や信販会社)から借入している借金の総額」が対象です。
総量規制は貸金業者に対する法律であるため、貸金業者ではない銀行からの借入は対象外になるのですが、最近は返済能力をかんがみ、審査に影響する傾向があります。
「複数社に申し込みをするときには総量規制に抵触しないかを確認する」ということも、意識しておかなければいけませんね。
審査は厳しくなると考えておくべき
既に借金があるかどうかは、審査の段階で参照する信用情報で明らかになります。本人が黙っていても必ず分かることですので、自分の借入残高は正確に把握しておきましょう。
他社から既に借入がある人は審査が厳しめになります。カードローン会社はあくまで「返済時の利息で利益を上げる」ため、もし返済不能になった場合、大きな損失を被ることになってしまうためです。
- 審査は厳しくなる
- 目安は100万円を意識しておく
総量規制に抵触しないのであれば、他社借入残高と今回の申し込みを合わせたとき、100万円を超えるかどうかを目安にしているカードローン会社が多い傾向にあります。
SMBCモビットやアコム、プロミスのような大手カードローン会社では、「他社借入残高と合わせて100万円を超える場合は収入証明書を提出して下さい」という規則を設けているほどです。
カードローンのような商品の場合、申し込みのときに「借入希望額が50万円を超える人は収入証明書を提出する」というのがほとんどです。しかし既に他社からの借入がある場合は、このような方針が多く見受けられます。
逆に言えば、SMBCモビットやアコム、プロミスをはじめとした100万円のラインを設けているカードローン会社は、「他社借入残高と合わせて100万円を超えても借入できる可能性がある」とも言えるでしょう。
返済は大丈夫?デメリットも考慮する
どのような状態でも返済のことは第一に考えましょう。複数社からの借入は資金調達が楽になるというメリットがある一方、デメリットもあるためです。とくに返済面でのデメリットを強く感じる人が多いはずです。
- 毎月の返済額が増える
- 借入残高や返済日の管理が煩雑
毎月の返済額増えるというのは、実際に複数社からの借入であれば当然です。しかしさらに心配なのは、「複数の会社に対する利息負担が大きい」と感じることです。
1社から借りれば1社の借入に対する利息だけで済みますが、2社、3社となると、その分利息が膨らんでしまいます。返済方法によっては利息が大きくなる可能性もあるため、返済と利息の問題はついて回ることになるでしょう。
また、複数社の借入残高の把握や、それぞれ違う返済日の管理も大変です。とくに「1ヶ月に何度も返済日がある」ということは、思った以上にストレスになってしまいます。
このようなデメリットを考えてみると、複数社からの借入はそれなりに日常生活に対する覚悟が必要だという一面が見えてきます。
今後の借入に影響することもありますので、その点も意識しておくべきでしょう。
多重債務を回避する重要性
複数社からの借入は、多重債務の状況にあると判断されるケースも少なくありません。多重債務の多くは「A社の返済のためにB社から借入をする」という状況で、まさに自転車操業です。
いつの間にか増えた利息で返済が不可能になり、債務整理を試みる人も少なくありません。今後の金融商品の審査にも大きく関わる情報になって残ってしまうため、できれば多重債務は避けるべきです。
債務整理といっても、すぐに自己破産のような大がかりなものを選択する必要はありません。
多重債務に苦しんで借金を整理したいという人のために、通常のカードローンよりも低い金利で提供される「おまとめローン」のような借金の一本化のための商品があります。
このような商品は銀行をはじめ、最近ではカードローン会社でも取り扱われています。大手カードローン会社のブランドではアコムの「貸金業法に基づく借換え専用ローン」、プロミスの「おまとめローン」が有名です。
- 多重債務解消のため借金の一本化商品に申し込むのも良い方法
- 総量規制以上も借入ができる
借金の一本化商品は、借金を一括で支払う資金を借入する性質です。審査に通れば借入をすることができます。
総量規制に抵触する金額の借入になっても、「利用者に一方的に有利になるのであれば総量規制を超えた借入ができる」と貸金業法に定められているため問題ありません。
「借金返済のための借金」を考えるほどになったら、本当に借入をする前に債務整理を考えましょう。
返済能力はあるけどもっと借りたい!というときには増枠を
ここまでは「複数社から借入をしなければ返済ができない!」という、苦しい状況の人に向けてご紹介してきました。しかし実際のところ、「もっと借りたいけど利用限度額がいっぱいで…」という人もいますよね。
- 返済能力は充分にある
- 利用限度額が理由でそれ以上借りられない
このような事情なら、他社のカードローンに改めて申し込みをするよりも、今の利用限度額をアップさせたほうが手っ取り早いですし、何より多重債務状態にならずに済みます。
利用限度額のアップは「増枠」と呼ばれます。それまで30万円までの利用限度額だったのが、増枠することによって50万円、100万円など高額になることを指します。
増枠方法は?自分から申請する・カードローン会社がアップする
増枠の方法は大きく分けて2種類あります。1つは自分から利用限度額のアップをカードローン会社に申し出ること、もう1つはカードローン会社が増枠を持ちかけてくることです。
- 自分から増枠申請をすることができる
- カードローン会社が増枠の勧誘をしてくることもある
増枠申請は公式サイトやアプリなどから簡単に手続きができるようになっています。とくに大手ではそのシステムが揃っており、手軽に増枠申請が可能です。
増枠申請をすると、改めて審査が行われます。場合によっては書類の提出を求められることもありますが、おおむね短時間て完了します。
カードローン会社から増枠の勧誘がくるケースは、過去の利用状況が非常に良く、信頼できる顧客だと思われているためです。利用限度額をアップしても適切な使い方ができるだろうと信用されています。
利用限度額をアップするほどの信用を積み重ねるためには、日頃の利用状況が重要です。
- 複数回の借入履歴がある
- 返済期日に遅れたことがない
重要と言っても、この2点を意識すれば問題ありません。「何だ、そんなことか」と思われそうですが、返済期日に遅れてしまったりする人もいるものなのです。その点、遅れたことがなければ信用度が上がりやすくなります。
借入するなら1社に絞るのがおすすめ
複数社に申し込むことは決して不可能ではありませんが、あまり良い状態になるとは考えにくいことでもあります。最初の借入から1社に絞り、必要であれば増枠を申請するなど、計画的な運用をしたほうが良いでしょう。
また、複数社に申し込むのであれば、返済できる金額であること、利息の負担が大きすぎない範囲で借りることを意識してください。借金のために日常生活が圧迫されるのは決して良い状況ではありません。
どうしても返済が苦しくなったときにはおまとめローンの利用を考え、できるだけ負担を減らした返済方法にシフトするのもおすすめです。
法的整理ではないので信用情報に傷が付くこともないため安心できます。
お金が必要な局面はどんな人にもあるものですが、複数社からの借入が生活にどんな影響を及ぼすかをしっかりと考えた上で方針を決定しましょう。
※記載の情報は2021年7月現在のものです。