病院に行くお金がない!治療費が払えないときこの方法なら大丈夫

お腹が痛い、歯が痛い、なんか体の調子が悪い…。

病院で診てもらいたい。けどお金がなくて診療費が払えないから行けない!といった「ピンチ」な時、どうしますか?

「お金がないからガマンする」というのはもしかしたら命にも影響があるかもしれないので避けたいところです。

そんな「お金がないけど治療を受けたい」シーンでとることが出来る方法をご紹介します。

とりあえずお金がないけど治療を受けたい時の対策は?

今手持ちがない!だけど治療を受けないと痛いし困る…そんな時は病院に行ってもいいものか?と悩むところだと思います。

ガマンして悪化するのも怖いし、判断がつきにくいところではありますが、実際のところはどうなのでしょうか。

クレジットカード払いが可能なところも増えた

手持ちがないのであれば、クレジットカードで支払うのも「アリ」です。

すべての病院で可能なわけではありませんが、最近ではクレジットカードで診療費を支払うことが可能なところも増えてきています。

インターネットでクレジットカード利用可能な病院・クリニックを検索することも出来ますので、手持ちがなくてもカードで支払いが可能なところを選べば問題なく治療を受けられるでしょう。

ソーシャルワーカーに相談して分割の打診も

大きな病院などには「ソーシャルワーカー」がいます。また、いなくても受付などで「今はお金がなくて診療費が払えるかわからない」ということを伝えてみてはどうでしょうか。

場合によっては分割での支払いが可能になることもあります。

こればっかりは画一的な対応ではないと思いますので、実際に相談してみないとわかりません。

「お金がないから治療を受けることは出来ません」と門前払いにされる確率こそ少ないとは思いますが、必ず分割払いや後払いが出来るわけではない…ということは頭に入れておいてください。

クレジットカードを持っているのであれば、カード対応の病院に行く方がスムーズでしょう。

生活費さえも厳しい…そんな場合は「無料・低額診療制度」を

治療を受けるためのお金だけでなく、そもそも生活するためのお金も厳しい…。

そんな方の場合、医療費などが低額、あるいは無料になる「無料・低額診療制度」を利用することをオススメします。

この制度は、生活が困難な人がそれを理由に必要な治療を受けられないことがないように作られた制度で、「無料・低額診療事業」を実施している医療機関であれば利用することが可能です。

無料・低額診療制度の対象者は?

この制度の対象者は「生活困難者」となっています。

…とはいえ、具体的にどのような人が生活困難者に当たるのか…ということで、具体的な例が挙げられています。

  • 低所得者
  • 被保護者
  • ホームレス
  • DV被害者
  • 人身取引被害者

などが該当するようです。

多くの場合、該当するのは「低所得者」となるでしょうが、具体的にどの程度低所得であればいいのか?というのは実はきっちりと決められているわけではありません。

なぜかというと、細かい基準は無料・低額診療事業を行っている医療機関に委ねられているからです。

なので病院Aでは医療費の20%が免除されても、病院Bでは10%しか免除されない…なんてことも起こりえます。

診療費はどれくらい免除されるの?

具体的にどのくらい免除されるのか気になる部分だと思います。が、ここも先程対象者のところで触れましたように、その基準は医療機関によって違うのが実情です。

例えば社会医療法人同仁会の場合は、「生活保護」を受けられる年収を基準として、生活保護を受けるほど収入がないわけではありませんが、生活が苦しく医療費の負担が困難な場合に、以下の基準にもとづいて減免(減額)しています。

収入額 減免率
生活保護基準の120%まで 100%
生活保護基準の120%~140% 90%~50%
生活保護基準の140%~150% 40%~10%

これはあくまで一例であり、個人の生活状態などを見て判断されますので、あくまで目安のひとつとしてお考え下さいね。

無料・低額診療制度を受けるにはどうすればいい?

この制度を利用するにはどうしたらいいのかについても説明しましょう。

生活保護のように一度社会福祉協議会に行かなければならない…ということはなく、無料・低額診療制度事業を行っている医療機関(病院・医院・クリニック)に直接出向き、窓口などで利用できるかどうかの旨を相談しましょう。

この時点ではまだ制度が適用できるかどうかはわかりませんが、治療が必要であればまず最初に治療が行われます。

その後、ソーシャルワーカー等による面談が行われます。収入がどれくらいなのか、経済的な事情はあるのかなど、制度を適用できるかどうかを判断するためのものです。

この時点で手持ちがない場合など、後払いや分割払いなどの話も出てくると思われます。無料の適用が出来なかった場合、いくらかは支払う必要があるためです。

面談をもとに、適用されるかどうかの決定がくだされます。その日のうちに結論が出ない場合は、後日連絡が行きます。

かなり治療費がかかるなら「高額療養費制度」を

治療において、思ったよりも高い医療費がかかってしまった場合、お金がそもそもないのにさらに大きな負担となってしまいます。

そんな時は、払いすぎた医療費を払い戻し出来る(かもしれない)「高額療養費制度」を利用しましょう。

医療費において一定額以上の支払いがあるなら利用可能

高額療養費制度とは、1日から月末までの1ヶ月の間にかかった医療費の自己負担額が一定以上の金額になった際、その一定の金額を超えた分が後から払い戻される制度です。

つまり、医療費には「天井」があり、天井を超えた分が後から戻ってくる、というわけですね。

年収によって自己負担額が変わってくる

その天井がいくらになるかは、自身の年収及び年齢によってかわってきます。

年齢の区分は非常に明瞭で、「70歳未満と70歳以上75歳未満」の2つです。

この記事をご覧になっている方は70歳未満の方が多いと思われますので、そちらのみを表にしてまとめます。

所得区分 自己負担限度額 多数該当
区分ア
標準報酬月額83万円以上
報酬月収81万円以上
252,600円+
(総医療費-842,000円)×1%
140,100円
区分イ
標準報酬月額53万円~79万円
報酬月額51万5千円以上~
81万円未満
167,400円+
(総医療費-558,000円)×1%
93,000円
区分ウ
標準報酬月額28万円~50万円
報酬月額27万円以上~
51万5千円未満
80,100円+
(総医療費-267,000円)×1%
44,400円
区分エ
標準報酬月額26万円以下
報酬月額27万円未満
57,600円 44,400円
区分オ(低所得者)
被保険者が市区町村民税の
非課税者等
35,400円 24,600円

簡単に説明しますと、対象者の所得区分によって医療費の天井が変わります。区分アが一番収入が高く、区分オが低所得者となり、収入に伴って天井が低く設定されています(収入が少ない人は負担限度額も低い)。

標準報酬月額とは保険料の額を計算するために使用するもので、毎月もらうお給料を一定の幅で区分したものとなります。

「多数該当」は、直近12ヶ月間の間に高額療養費が払い戻された経験が3回(3月)以上あった際に使用するもので、いわば「2つ目の天井」となります。

例えば区分エの人が直近12ヶ月で3回高額療養費で払い戻しを受けた場合、4回目からは「57,600円」を超えた分ではなく「44,400円」を超えた分が払い戻されるというわけですね。

1ヶ月でこれだけの医療費がかかることはそうないでしょうが、大きな病気で入院が続いたり手術を行ったりなどした場合、必ず払い戻しの申請はしておきましょう。

払い戻しまでの資金が辛いなら「高額医療費貸付制度」も利用

ここで注意しておきたいのが、「払い戻しのタイミング」です。

実は高額療養費制度は、医療機関から提出される「診療報酬明細書(レセプト)」の審査を受けてから払い戻されるという仕組みですので、実際に手元に払い戻しされるのは約3ヶ月後、あるいはそれ以上先となります。

そのため、例えば区分エの人の1ヶ月の医療費が8万円だった場合、高額療養費として「22,400円」払い戻しされますが、それが払い戻されるのはもっと後なため、最初は自身で8万円を支払わなければならないんです。

しかしお金がないと8万円も支払えない!ということもあるでしょう。

そんな時には「高額医療費貸付制度」を利用することが出来ます。

この制度は高額療養費制度の払い戻しがされるまでの医療費を工面するために、無利子で「高額療養費の支給見込額の8割相当額」を借りられるという制度です。

もちろん借りたお金なので返済する必要こそありますが、無利子なので懐にも優しいのが特徴ですね。

お金がないならカードローンでお金を借りるのも手!

お金がない、だけど収入がそんなに低いわけではない…、つまり「無料・低額診療制度」を使えるか怪しい。

そんな方が治療を受けたいけれどお金がない…。というシーンでは、いっそ「カードローン」を利用するのも選択肢に入ると思います。

少しでも早く治療を始めるための手段として考える

治療のためにお金を借りるなんて、と思う方もいると思いますが、放っておくと悪化してさらに医療費がかかってしまうなんてケースもありえます。

放置される病気の代表的なものと言えば「虫歯」ですが、早期に治療していればすぐに治療も終わり医療費もかかりません。

しかし、放置していると歯を抜かなければいけなくなり、差し歯を作るためのお金や時間がかかるなど放置していいことはありませんよね。

「お金はない、だけど親などから借りるあてがない」

「低額診療制度とか使うのはちょっと…」

と言い訳をして治療を遅らせるのは絶対によくありません。

少しでも早く治療を始めるための手段として、カードローンでお金を借りておいて医療費に充てるというのは悪くない方法だと思います。

お金が足りないのが「今だけ」なのかは大きなポイント

仮にカードローンでお金を借りる場合、

  • 基本的にいつもお金が足りないのか
  • たまたま今だけ金欠なのか

のどちらであるかで大きく選ぶべきカードローンが変わってきます。

基本的にいつもお金が足りない場合、カードローンでお金を借りてしまうとずるずる借り続けて借金が雪だるま式に増えていく可能性があるので、気軽にカードローンに手を出さない方がいいでしょう。

ただ、生活の見直し(収入と支出のバランス)が出来れば金欠が解消される可能性があります。

一方、たまたま今だけ金欠の場合はカードローンでお金を借りてもきちんと返済出来る可能性が高いので、選択肢に入れる価値は十分にあります。

継続的に借りるなら金利が低いものを、1回だけなら無利息期間アリを

カードローンの選び方も「どのようにカードローンを利用していくか」によって大きく変わります。

例えば、今回の資金不足をきっかけとして継続的にカードローンを利用していこうかな、と考えている方の場合は「金利が低めのカードローン」を優先的に選ぶといいでしょう。

具体的には「銀行」や「信用金庫」などのカードローンです。

大手であれば「みずほ銀行」や「住信SBIネット銀行」が低金利ですね。地方の信用金庫や地方銀行であればさらに金利が低いカードローンも探すことが出来ます。

また、金融機関であれば「金利優遇」も狙えます。これは、一定の条件を満たすことで金利が下がるというシステムで、下記の表にまとめました低金利の銀行カードローンでも、4種中3種が金利優遇を受けることが可能となっています。

条件はそれぞれ違いますが、みずほ銀行であれば「みずほ銀行で住宅ローンを利用していること」が条件となります。

名称 金利 金利優遇
みずほ銀行 2.0%~14.0% 0.5%
住信SBIネット銀行
(プレミアムコース)
1.59%~7.99% 最大0.6%
ソニー銀行 2.5%~13.8% なし
東京都民銀行 9.8% 最大2.0%

一度だけお金を借りて、あとはもう利用するつもりはない、というのであれば「無利息期間サービス」が利用できるカードローンがオススメです。

無利息期間のうちに完済してしまえば、一切の利息がかかりません。なので、基準となる利息が高くても損なく、むしろお得にカードローンが利用できるんです。

無利息期間サービスを提供しているカードローンは銀行よりも消費者金融の方が多く、それに伴って金利も高めの設定となっています。

継続して使うのであれば金利が低いほうがいいですが、一度切り、しかも無利息期間の間のみであれば特別それがデメリットとなりません。

無利息期間に多いのは「30日」で、利用できるのは以下のカードローンです。

名称 金利 無利息期間
アコム 3.0%~18.0% 最大30日間
アイフル 4.5%~18.0% 最大30日間
プロミス 4.5%~17.8% 30日間
レイク 4.5%~18.0% 最大30日間または
180日間(上限5万円)
ジャパンネット銀行 2.5%~18.0% 30日間

ここで「最大30日間」と「30日間」の2種類があることに気がついた方はいるでしょうか?

これは各社の無利息期間サービスの小さな「違い」です。「最大30日間」と記載しているのは、「カードローンの契約日の翌日から(お金を借りているかどうかにかかわらず)無利息期間がスタートする」もの。

対して、「30日間」と記載しているのは「カードローン契約後、最初の借入日の翌日から無利息期間がスタートする」ものです。

契約してすぐにお金を借りるのであればどの会社でも構いませんが、間を置いてお金を借りようと考えている場合、「30日間」と記載されている会社を選ぶほうが無利息期間を必ずフルで使えるのでお得です。

お金がなくても治療は受けられる可能性大!とりあえず病院へ

手持ちのお金がなくてもとりあえず治療を受けることが出来る病院は多いです。

心配であれば無料・低額診療制度事業を行っている医療機関に行って相談しつつ治療を受けることをオススメします。

今すぐお金が支払えなくても、最終的にきちんと支払うことができれば分割払いであったり後払いであったりと柔軟に対応してくれるところもあります。

「お金がないから」と放置して悪化してしまい、さらに高額な医療費を支払うハメになるよりは、お金がなくても症状が重くないうちにお金を借りるなどで治療を始める方が大事ですよ。

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